「毎月のスマホ代、もう少し安くならないかな…」 資産形成を考え始めたあなたなら、きっと一度はそう思ったことがあるはずです。家計の支出を見直す上で、毎月必ずかかる通信費の節約は非常に効果が大きいものです。
数ある格安SIMの中でも、日本で最も広いエリアをカバーするドコモ回線は、地方や山間部にお住まいの方でも安心して使えるのが魅力です。
しかし、いざドコモ回線の格安SIMを調べ始めると、「ahamo」「irumo」「IIJmio」「mineo」…と選択肢の多さに圧倒されてしまうかもしれません。
そこでこの記事では、あなたの家計を助けるべく、無数にあるドコモ回線の格安SIMの中から、本当にあなたに合った一枚を見つけるための方法を、分かりやすく解説していきます。
なぜドコモ回線の格安SIMはこんなに安いのか
格安SIMがなぜ安いのか、その秘密は事業の仕組みにあります。
スマホの通信サービスを提供している会社は、大きく分けて2種類あります。
- MNO 自社でアンテナなどの通信設備を持ってサービスを提供する会社(ドコモ、au、ソフトバンクなど)
- MVNO MNOから通信設備を借りてサービスを提供する会社(IIJmio、mineoなど、いわゆる格安SIM)
MVNOは、ドコモなどが莫大な費用をかけて全国に整備した通信設備(これを高速道路に例えるなら10車線の道路)の一部だけを借りて(例えば2車線だけ借りるイメージ)、サービスを提供しています。
そのため、設備の維持管理や開発にかかるコスト、全国に店舗を構えるための人件費などを大幅に削減できるため、私たちに安い料金でサービスを提供できるのです。
ただし、借りている車線(回線)には限りがあるため、多くの人が一斉に通信するお昼休みなどの時間帯は、道が混雑して通信速度が遅くなることがある、という側面も知っておきましょう。
ドコモ公式にも格安プランが登場 ahamoとirumoの違い
実は「格安SIM」はMVNOだけではありません。本家のドコモ自身も、価格に敏感なユーザー向けにオンライン中心の格安プランを提供しています。それが「ahamo(アハモ)」と「irumo(イルモ)」です。
ahamo データも速度も妥協したくないあなたへ
ahamoは、オンラインでの手続きに抵抗がなく、ある程度のデータ量を使いつつ、通信速度も重視したい方にピッタリのプランです。
- 月額2,970円で30GBと大容量
- 5分以内の国内通話が何度でも無料
- データ超過後も最大1Mbpsで通信可能(標準画質の動画なら視聴できるレベル)
- 追加料金なしで海外でも使える(30GBまで)
サポートはオンラインチャットが基本ですが、その分サービス内容が非常に充実しており、格安SIMのデメリットである「速度の低下」がほとんどないのが最大の強みです。
irumo とにかく費用を抑えたいライトユーザー向け
irumoは、毎月のデータ使用量が少なく、とにかく安さを追求したい方向けのプランです。
- 0.5GBで月額550円からと業界最安クラス
- いざという時は有料でドコモショップのサポートを受けられる安心感
ただし、irumoの安い料金は「ドコモ光」などのセット割や「dカード払い」といった割引を適用することが前提です。また、データ超過後の速度は最大300kbpsとかなり遅くなる点、通信が混雑した場合は他のドコモプランより先に速度が制限される可能性がある点には注意が必要です。
【目的別】あなたにピッタリなドコモ回線格安SIMはこれ!
ドコモ公式プラン以外にも、魅力的なMVNOがたくさんあります。あなたの使い方に合わせて、最適なサービスを選びましょう。
バランスと安さで選ぶなら IIJmio(アイアイジェイミオ) MVNOの中でも特に人気と実績があるのがIIJmioです。料金と性能のバランスが良く、スマホ本体が大幅に安くなる乗り換えキャンペーンを頻繁に実施しているのが大きな魅力。初めて格安SIMに乗り換える方にとって、最も有力な選択肢の一つです。
ユニークな機能で楽しむなら mineo(マイネオ) ユーザー同士でパケットを分け合える「フリータンク」や、平日の昼間の速度が遅くなる代わりにデータ使い放題になる「マイそく」など、他にはないユニークなサービスが特徴です。節約をゲーム感覚で楽しみたい方におすすめです。
通話料を徹底的に安くするなら HISモバイル 旅行会社HISが運営する格安SIMで、なんといっても通話料が30秒9円と他社の半額以下なのが最大のメリット。データはあまり使わないけれど、電話はよくかけるという方に最適です。月100MB未満なら280円という衝撃的なプランもあります。
お店で相談できる安心感が欲しいなら イオンモバイル 格安SIMはオンラインでの手続きが基本ですが、「設定に自信がない」「困ったときに直接相談したい」という方も多いはず。イオンモバイルなら、全国のイオンで対面サポートを受けられるので、どなたでも安心して乗り換えることができます。
後悔しないための重要チェックポイント 料金以外の比較表
月額料金の安さだけで選んでしまうと、「お昼に遅すぎて使い物にならない…」「データを使い切ったら何もできなくなった…」と後悔することも。そうならないために、料金以外の重要なポイントを比較してみましょう。
サービス名 | プラン例(月額) | 速度制限時の速度 | 店舗サポート | 通話料(30秒) | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
ahamo | 30GB(2,970円) | 最大1Mbps | 有料であり | 22円(5分無料) | 速度・海外利用が強い |
irumo | 3GB(2,167円) | 最大300kbps | 有料であり | 22円 | ドコモ光セット割で880円 |
IIJmio | 5GB(990円) | 最大300kbps | なし | 11円 | バランスと端末セールが魅力 |
mineo | 5GB(1,518円) | プランによる | あり | 22円 | 独自機能が豊富 |
HISモバイル | 7GB(990円) | 最大200kbps | あり | 9円 | とにかく通話料が安い |
イオンモバイル | 4GB(1,188円) | 最大200kbps | 無料であり | 11円 | 店舗サポートが手厚い |
※料金は割引などを適用していない基本料金です。
特に注目してほしいのが「速度制限時の速度」です。 データを使い切ってしまった後、ahamoの最大1MbpsならLINEやSNSはもちろん、標準画質の動画視聴も可能です。一方で最大200kbpsや128kbpsでは、テキストメッセージを送るのがやっとで、画像の多いサイトを開くことすら困難になります。毎月データを使い切ってしまうことが多い方は、この数値を必ずチェックしましょう。
まとめ あなたに最適なプランを見つける最終チェックリスト
ここまで様々なプランを紹介してきましたが、最終的にどのプランが最適かは、あなたの使い方次第です。最後に、以下の3つの質問に答えてみてください。
- 毎月、スマホでどれくらいのデータを使っていますか? (ほとんど使わない? 20GBは必要?)
- お昼休みなど、いつでも快適な速度が必要ですか? (少し遅くても平気? 速度制限後はどうしたい?)
- スマホの設定やトラブルは自分で解決できますか? (お店で相談したい?)
この3つの答えと、この記事で紹介した情報を照らし合わせれば、きっとあなたにとって「これだ!」と思える、最高のドコモ回線格安SIMが見つかるはずです。
スマホ代は、一度見直せばその効果がずっと続く、家計改善の特効薬です。この機会に、ぜひあなたのスマホプランを見直してみてはいかがでしょうか。
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